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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記11月14日

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CIA洗脳実験室」 ハービーウインスタイン/苫米地英人訳
                      2001年4月刊
訳者は脳機能学者。オウム事件の「マインドコントロール」を解明するために専門の学者として取り組んだ経験から、この事件の「原型」とも言えるカナダの「アラン記念研究所」で行われたキャメロン医師を中心とするグループによって行われた、「治療」と言う名目で行われた、洗脳手法を駆使した各種人体実験の一部始終を書いた告発書の翻訳を手がけた。筆者はカナダの精神科医ハービーワインスタインであり、何とこの書を出す動機となったのは彼の実の父親が受けた、極めて得意な人体実験への怒りからだった。この一連の実験の主導者であるキャメロン医師はカナダの精神医学に世界での「実力者」であったが、自らの名声と研究成果をあげようとして、カナダ政府やアメリカCIAの援助を受けやってはならぬ「禁じ手」を自分の抱えている患者に適用した。そして何人もの癒しがたい後遺症を患者に残し、悲惨な結果をもたらした。これは医師個人の暴走行為もあるが、そこに目をつけたCIAという組織にも大いに責任があった。「情報機関」と「洗脳」というショッキングなテーマの間に精神科医師の個人的野望がからみ、前代未聞の事件が発祥してしまった。この事件とオームの事件はある部分は大変共通項がある。今後このような事件が起きないことを期待したいが、その可能性がまったくないわけではなく、訳者によれば、今は薬物や人体的に危険な処置を適用しなくても、「洗脳」が可能な技術もあるという。ある意味もっと恐ろしい状況にあるということらしいが、カルトや秘密組織の策略が実現しないような対策はひつようであり、気を緩めてはいけない。   
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by tomcorder | 2012-11-14 21:52 | 日記