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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記12月15日(土)

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「プルトニウム」   核戦争防止国際医師会議+エネルギー環境研究所+
                     高木仁三郎解説    田窪雅文訳  1993年11月刊
 初版発刊より20年弱が過ぎ去っている現在、この書の持つ存在感は重みを増している。この当時すでにこれだけの指摘と警告がなされ、世界に強いメッセージを発していた。この時点で、放射能汚染の事故は米国でも、ソ連でも起きていた。スリーマイル、チェリノブイリの原発事故の脅威は全世界に知れ渡っていたが、核兵器製造に発する各種...放射性廃棄物の処理過程及び貯蔵に関連して、こんなにも甚大な事故被害があったことは意外と知られていないのではないか。そして我が日本も重大な歴史的事故を起こし、放射能汚染の問題は国家の存亡に関わる問題となっている。プルトニウムは兵器製造と民生利用の垣根がはっきりしておらず、原発のためという名目であっても、核兵器製造に転ずることが十分可能だという。一部政治家が言う通り、プルトニウム保有は、潜在的核抑止力になるというのは言葉の意味としては成り立つのである。しかし、プトニウムのもつ毒性や計り知れない危険性、将来も解決の見通しのない廃棄物処理の工程など、正に人類が生み出した最悪の創造物ともいえる存在なのだ。この書でまとめている通り、プルトニウムは「資源」ではなく「危険な放射性廃棄物」と見るのが現実の姿と言えよう。日本は原発事故の収束への戦いとともに、処理しきれないほど溜まったプルトニウムとどんな折り合いをつけるのか、まだ誰も確固たる青写真を描けないでいる。こんな中で「原発再稼働、継続」を主張することは、「地獄へまっしぐら」と言われてもしかたない連中、と思えるが諸氏はいかがお考えだろう? 
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by tomcorder | 2012-12-15 16:51 | 日記