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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記12月30日

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「福島原発事故記者会見」ー検証、東電・政府は何を隠したのかー
                日隅一雄・木野龍逸 2012年1月刊

 今から約1年ほど前に発刊されたフリーランスのジャーナリスト二人による「渾身」の1冊。著者の一人日隅氏は果敢に質問を続けていた最中、「胆のうガン」の宣告を受け、ほぼ1年後の今年の春、惜しまれつつ皮肉にも「ガン」でこの世に別れを告げた。正に自分の「命」をかけて重く強大な「敵」と真正面から戦った氏の意思は心ある多くの「同志」の共感を呼び、「伝説の人...」になりつつある。この書を通し二人は3.11以来の東電・政府の主だった対応の赤裸々な事実をありのままに分かりやすく語り綴った。そして己の信念に従い、特定集団の利害のためでなく、国民のため、勇気をもって真実を追究しようと初心を貫いた。その一言一句を本誌からたどってゆくと、金のためでなく、ジャーナリストとしての良心を失うことなく粘り強く、東電や政府関係筋に迫る筆者のの熱気と本気が伝わってくる。マスコミ一般の姿勢に対しても強い問題提起も投げかけており、これからの報道陣が果たして彼らの願っていたような方向性を確保して行けるか、読者は厳しく見守って行かなければいけない。マスコミを健全化するのは、結局は一般民衆の適格な目と耳と正しい情報を読み取る判断力だ。ネットを中心として高まってきた自分の頭で考える読者、視聴者の資質がこれからのマスコミの方向性を決める重要な因子となっていることは間違いなかろう。
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by tomcorder | 2012-12-30 21:58 | 日記