ブログトップ

渡霧吐夢世界

tomcorder.exblog.jp

薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記1月10日(木)

a0292328_21442034.jpg
 
 「原発に頼らなくても日本は成長できる」                    <エネルギー大転換の経済学>   円居総一著  2011年7月刊

 筆者円居氏は1948年生まれ、ロンドン大学で博士課程を修了し、日本大学国際関係学部大学院の教授の位置にある。本書は福島第一原発事故後のわが国の原子力発電の向かうべき姿と、経済の方向性をエネルギー政策を中心にして提言している。
 氏の分析によれば、原子力発電の姿を冷静に考えると、最早原発は「未来に向かう存在理由を失っている」という。まず「安全神話」は完全に崩壊した。又「安価神話」も原発の持つ負の経済効果を考えれば最早原発がコストが安いとは言えない。放射性廃棄物の処理が決定的になっていない現在、バックエンドにかかる費用が未確定な状況で、原発のコストは一体いくらになるのか、際限もない。福島事故の補償も解決していない段階で、原発がコストが安いなど間違ってもいえる訳がない。火力発電の燃料代コストが高くなると、叫ばれているが、氏の説によれば、現在火力は発電の主燃料は、LNGガスでありこれは原発より安いと主張している。火力発電に使う「石油」は現在10%にも満たないという。真相はどうなのか即答はできないが、「火力に頼るから燃料代がかかり、電気料金の値上げが必要になる、という論理が正等なのかどうか消費者の立場からは大変気になるところではある。
今後の日本経済の活性化をはかるためには、まずデフレの脱却からという掛け声に反論する人は少なかろう。ではその方法論は?なかなか難しい状況下ではあるが、新しいエネルギーの政策の転換を図り、再生可能エネルギー開発、開拓に国の舵を切ってゆくという選択は多くの戦略家が唱えていることであり、すでに世の中はその方向を向いて歩き出したともいえる。問題点もいろいろ指摘されているが、いったん進み出せば、意外と早く世の中は変わる可能性もある。我が家も太陽光発電に踏み出したが、10年前から比べれば格段のメリットを体感できる状況になっており、今後は加速度的に普及する可能性も十分ある。要は世をリードする人間が適正な判断をし、時代を読んで社会を引っ張って行けるかということになるのだろうか。

[PR]
by tomcorder | 2013-01-10 21:49 | 日記