ブログトップ

渡霧吐夢世界

tomcorder.exblog.jp

薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記1月18日(金)

a0292328_21502199.jpg

 「原発事故の被害と保障」  大島堅一・除本理史共著
                                    2012年2月刊 
2011年3月11日。日本を襲った東日本大震災。死者15841人、行方不明者3485人。大雑把に見積もっても16兆9000億円以上の大被害をもたらした。しかし、金には換算できない重大な被害は数字では表せない。ましてや、フクシマ第一原発の大事故のもたらした、日本の歴史始まって以来の「大惨事」は余りに深刻すぎて、今なおその被害の全容を描き切れていない。
 この大事故の被害を可能な限り分析し、その特徴と保障されるべき内容を客観的に書き綴ったのが本書である。原発事故のもたらした、極めて深刻な被害の本質を浮かび上がらせることにより、何を補償すべきか、誰を保障すべきか、誰が保障すべきか、・・・を事実経過に基づき、懸命にに追求している。
 事故の直接加害者たる、東電のあり方、国の責任の取り方についても、厳しい論考を加え、曖昧な結末に陥ろうとする情勢に警告を発している。国の責任の大儀に隠れ結局は、国民の負担を隠れ蓑にしようとしている、財界をはじめ既得権に甘い汁を吸ってきた、「原子力村」総体に対し激しい怒りと、「国家正義」の欠落を叫ぶのは、極めて正当な訴えであると結ばざるを得ない。

  
[PR]
by tomcorder | 2013-01-18 21:47 | 日記