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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記2月22日

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  「原子力ムラ」を超えて ーポスト福島のエネルギー政策ー
      飯田哲也 佐藤栄佐久 河野太郎 2011年7月刊
 それぞれ違った立場から、国や原子力ムラの攻撃に果敢に立ち向かってきた3氏が、分担して執筆し合本したのが本書である。特に佐藤、河野両氏は元、あるいは現在自民党国会議員という肩書きの持ち主ということからすれば、異色の組み合わせによる一作というキャッチフレーズも成り立つであろう。しかし政治的な背景は異なっても、こと原発に対する見方考え方に関しては、この3氏は共通し...て鋭い目と固い信念を持っている。つまり日本の原発政策を進めてきた、保守勢力と原子力複合体すなわち「原子力ムラ」に対して、はっきりとその「犯罪性」を見抜いていることだ。いくら所属政党の政策とはいえ、認められない方針に対しはっきり異論を唱え、真正面から反対する姿は、政治家の姿勢として極めて重要な資質であると考える。
 福島第一原発事故の前から、日本の原発政策には数々の矛盾、不正、陰謀、隠蔽、・・・と散々な言葉で語らざるを得ない様々な「前科」があったのだ。そして、事故後の現在もなお「迷路」の中を彷徨っているのだ。高速増殖炉もんじゅの行方、筋書きのはっきりしないプルトニウムの処理、使用済み燃料の保存場所、再処理をするのかしないのか、六ヶ所村の将来、・・等々解決不能ともいえる難題が際限なく続き、今現在事故の収束も見えず、いわんや事故の処理と損害保障にいったいどれくらいの費用がかかるのかも計測不能。こんな、危機的状況に一体誰がしたのか。
もう2年が経過しようとしている現在、原発事故はほとんど人災であったことは既に周知の事実となっている。にも関わらず責任の追及はまったくなされていない。分かっていることは「国民の負担」で穴埋めする。ということだけでは、到底理解は得られない。諸氏が訴えている通り、少なくても経営陣の責任。株主の責任。債権者の責任。可能な企業資産の売却。一時国有化にし、発送電の分離を実行。・・くらいはやってもらわなければ、とてもではないが、国税投入に支持はえられないであろう。再度政権に復帰した自民党政権がこのことを無視し、強引に原子力ムラの再出発に旗を振れば、最早日本のエネルギー政策に未来はなくなることになる。
哀れな国民にはなりたくないのだが・・・・・・・。
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by tomcorder | 2013-02-22 19:27 | 日記