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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記3月6日(水)

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 「フクシマは世界を変えたか、ヨーロッパ脱原発事情」  片野 優  2012年4月刊
 2011年3月11日以来「フクシマ」は世界に知られる言葉になった。チェルノブイリ以来の深刻な原発事故となってしまった。日本は勿論、諸外国にととっても重大な衝撃と影響力を与えた。世界に「原発の持つ重大な危険性」と逃れられない影響力を地球規模で思い知らされた。しかし、各国の対応の仕方は微妙にスタンスの違いを見せている。「原発の事故の恐怖」を認識しつつも、原発推進の基本的...姿勢を継続したのは英、米、仏である。特にフランスは原発技術を自国の基幹産業として売り出すべく、福一の処理にも積極的に乗り出そうとし、商魂たくましい姿を見せた。アメリカは事故処理において日本を支える姿勢を見せたが、1年半を過ぎて日本の民主党政権が脱原発に向かう兆しを見せた時、非情にも原発離れを許さないとの強権的態度を示した。又英国も原発事故を認知しつつも、推進し続けることに変わりないところを平然と意思表示した。これに対しその他の国々は程度の差こそあれ、多くの国は福島事故を重大な地球規模の被害と認識し、自国の原発政策を廃止の報告ににかじを切った。特に英、仏以外のヨーロッパ諸国はそれぞれの国の特殊性はあるものの、未来へ向かって、再生可能エネルギーへ移行してゆくためのコースを進みだした。太陽光中心の国、風力に力を入れる国、地質的背景より地熱発電を活用しようとする国、豊かな森林資源に恵まれバイオマス発電に取り組む国、・・・・等々ヨーロッパの国々は独自の方法で各国の特色を活かし「低炭素社会」の実現へ向けて必死に歩きだしている。それに対し原発事故の当事国となった我が日本はどうか?・・・どう考えても方針が固まっているとは思えない。確かに「資源に恵まれない国」との認識から「原発に期待を賭けた」はずであったが、大事故を経験して多くの「間違い」を犯してきたことが明らかになってきた。「再生可能エネルギー」の開発に向けて前進する以外日本の未来はないことは、ほとんど否定できない事実になりつつある。しかし、我が国は見方によっては資源に恵まれている一面もある。森林資源はヨーロッパ諸国にも負けていないし、水も豊富で良質だし、太陽光技術もドイツが先を走る前は「トップレベル」だったのだ。その気になればまだまだ追いつける。「地熱発電」も温泉に恵まれている本国は大いに期待できる。やり方しだいでは多彩な再生可能エネルギーが開発可能なのが日本ではないだろうか。そんな希望を繋ぎつつ、大胆に戦略を練り勇気を持って指導力を発揮すれば決してヨーロッパに遅れをとることはないのではないか?
肝心なのは、真に民主主義的なオープンな政治姿勢と合理的な考え方ではないだろうか。その点、デンマークには学ぶべき点が多いと痛感した書であった。もっと見る
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by tomcorder | 2013-03-06 23:00 | 日記