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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記3月23日(土)2

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 「主権者は誰か」  ~原発事故から考える~ 日隅一雄
                           2012年4月刊岩浪ブックレットNo.830

作者日隅一雄氏は1963年生まれの新聞社、弁護士を経験したフリーライター。福島第一原発事故後の東京電力記者会見において、記者クラブ外の取材記者として、行動的に取材活動を行い、既成の取材体制に風穴を開かすべく、意欲的な活動を続けた。慣例的なぬるま湯的記者会見の空気の中で、主権者たる庶民、読者の目線から原子力ムラに代表される我が国のエネルギー政策、体制の問題点を指摘し、広い視点から原発をめぐる諸情勢の病状を伝え告発しようとした。同じく、旧報道体制の在り方に疑問を感じたジャーナリスト、報道スタッフとともに情熱的に活動を続けている最中、病魔に襲われ、昨年志半ばにして惜しまれつつ他界した。本作品を執筆したのもほんの数か月前ということになる。まさに執念のこもった原稿であったことであろう。淡々と語っているが、日本の原発を取り囲む体制の非合理性と、国民の権利が無視されている惨状を的確に指摘している。政権が変わり原発の将来像が危ぶまれいる現在、筆者が元気でいたらどんな主張を投げかけてくれただろうか。今も厳しく日々の情勢を見つめ提言しているに違いない。
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by tomcorder | 2013-03-23 22:28 | 日記