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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記4月15日(月)

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 「封印されたヒロシマ・ナガサキ」  高橋博子   
                                       2008年2月刊

広島・長崎への原爆投下から68年が経過した。本書は地球の歴史上初めて原子力を手にした人類が、どのような選択をし、どのような大義に基づき、核兵器を使用し、その結果どのような被害が生まれ、どんな道筋を辿ったか、精細な資料に基づき、冷静な視線で構成した日米の核を巡る戦後史再考へのアプローチである。巨大殺戮兵器を使った側と使われた側の辿った戦後の歴史を、史実に基づき鋭い切り口で投影している。例えば、終戦直後占領下での米国の情報収集と報道統制などからは、当時の米国の核戦略の考え方が露骨に出ていたし、放射線の影響に対し過少評価することによって自国の立場を正当化しようとしていた。日本もはじめは原爆に対し「特殊爆弾」という名称で呼んでいたが、徐々にその被害の甚大さに驚き、「非人道的兵器」という主張をするようになっていった。しかし、ビキニ被爆の事件を通して、結果的に米国の一方的な思惑の通りの外交決着が成され、交通事故の示談程度の扱いで、慰謝料で全てを解決という屈辱的な結論になり、日本政府も異議を唱えることはなかった。この姿勢は今現在の政府にも受け継がれ、TPP問題や、沖縄問題でも依然としてアメリカのコントロール下から抜け出せないでいる。
ヒロシマナガサキ以降現在でも米国の判断は基本的に「内部被爆」による被害を認めておらず、科学的に問題があると指摘されている。
被爆問題は決して日本固有の問題ではなく、米本国でも様々な犠牲者がでており、「プルトニウム人体実験」の衝撃的な事実まで判明している。
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by tomcorder | 2013-04-15 23:12 | 日記