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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記4月28日

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   「内部被爆からいのちを守る」  ACSIR 市民と科学者の内部被爆問題研究会     2012年2月刊

放射性物質により被害は大別すれば、外部被曝と外部被曝とに分けて考えられる。一般的に考えられている被害は、外部被曝に重点が置かれていて、広島・長崎の被爆者の被害に関しても、長らく内部被爆は認められないでいた。放射能被害の基準として広くより所とされていたICRPの評価基準によっても、内部被曝は無視あるいは低く評価されてきた。しかし時代が進み、ECRRの判断基準によれば、内部被曝の影響は従来の評価よりずっと重いものがあり、ICRRの判断基準では放射能被害の実態を正しく把握しきれないという。
 現代では放射線が生命体に影響するメカニズムがかなり究明されてきており、単純な線量の比較ではかたづけられない、放射線の種類や被曝の仕方によって複雑であるということが分かってきている。残念なことではあるが、被曝の評価の基準にも核に対する姿勢のちがい、核兵器を使用する、保持する側の論理で構成したか否かが、結果に出ていると判断せざるを得ないというのが、事実であると考えられる。そうでなければ、第五福竜丸の乗組員だった漁師たちが次々に病死していったことが、被曝と関係なかったなどと言えるはずはないのである。アメリカ政府の言い分は余りに一方的で、しろうとが考えても科学的とは言えない。
本書はこれまで十分な評価をされて来なかった「内部被爆」の実態を「科学的に」解明すると同時に、広く社会に「内部被曝の被害」を認知させ、新しい運動体として、福島以降懸念される人々の放射能被害から命を守るために立ち上がった「報告書」である。
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by tomcorder | 2013-04-28 22:08 | 日記