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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記2014年1月21日(火)

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「日本残酷物語Ⅰ」<貧しき人々のむれ> 平凡社 1995年4月刊
           宮本常一、山本周五郎、梶西光速、山代巴監修

平凡社犯行「日本残酷物語」シリーズの第一巻。副題に「貧しき人々のむれ」と名付けられた通り、日本の歴史の中に刻まれた「最底辺」で生きた人々の生き様を残っている資料に即し、赤裸々に綴ったものである。時代背景も幅広く、古くは15,6世紀から太平洋戦争前後までの長い期間を横断的に描いており、歴史に詳しくない読者にとってはやや客観性に曖昧さを感じてしまう一面もあるが、逆に時代を超えた日本人の「貧民史」が浮かび上がってくるとも言える。今のこの時代巷には物が溢れているが、日本の歴史の中では、これは正に「つい最近」の出来事であり、日本の庶民は長い間ずーっと貧しかった。その中で、個人の責任とは程遠い、社会の矛盾と理不尽な封建制度のしがらみから、のがれようと必死で日々もがき続けていた。そこには表面的な道徳やものの善悪を超えた、民衆の叫びが流れていた。現代の法や倫理観では裁けない、想像を絶する生の営みがあった。
そして絶望的な環境や境遇の中でも、人々は明日を生きる術を求め、懸命に一日一日を送っていた。
これから、何年、何十年を経過した時、現在も又「残酷物語」の1ページとして描かれる時代が来るのだろうか?
その時になって、民衆がどちらを向いて生きていたかがわかるのかも知れない。
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by tomcorder | 2014-01-21 14:40 | 日記