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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記2014、1月21日(火)

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 「お金崩壊」青木秀和   2008年4月刊

1995年、日経連(現経団連)は「新時代の日本的経営」を打ち出し、有期雇用の非正規社員に置き換えるという、人権切り下げ宣言に踏み切った。企業が生き残るためにはそうした「改革」を行うしかないと挑戦的に訴えた。そして大胆なリストラを断行し、10年経った2005年の段階で、非正規雇用は1633万人、全雇用者5407万人の3割を占めるようになった。そして現在は、非正規雇用の割合はそれよりはるかに高くなっている。これが「規制緩和」の実態である。大企業の存続、あるいは成長を支えたのは、低収入と不安定な立場の非正規社員と過労死と隣り合わせで滅私奉公した正社員であった。史上最高の内部留保を抱えながらも、一向に正当な労働対価を得られない日本の労働者は、今も2極化と分断の最中にある。
 戦後の世界経済はアメリカを中心に回ってきた。2度の大戦を経て1度も本土を戦場にしなかった米国は、世界の富を集中させた。そして戦後の世界情勢の中で、その都度自国中心の経済システムを他国に認めさせてきた。そして絶えず、一貫して米国経済に奉仕し続けたのが、我が国の米国に対する「役割分担」だったといえよう。事実日本は米国の大量の国債を引き受け、その対価として米国に「現金」を献上している。そして我が国には、膨大な「借金証文」が残る。作者の説明によれば、アフガニスタン、イラクに投じた、米国の軍事予算3500億ドルの実に9割が我が国の「国民の貯蓄」によって賄われていた、ということになる。これが事実なら誠に忌々しき実態である。戦後我が国は国民の「勤勉なる」努力と日夜の労働の成果として、経済発展を遂げてきた。多くの国民が「家族のため」「祖国の繁栄」のため力を注いできた。しかし、「家族のため」というより、「米国のため」だったと言われたら何と「返答」すればよいのだろう。
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by tomcorder | 2014-01-21 17:36 | 日記