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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記5月5日(月)

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  「池上彰が読む小泉元首相の<原発0宣言>」                      池上彰  2014年1月刊

 テレビでお馴染み池上彰氏が放つ、小泉純一郎「原発0宣言」エトセトラ。「山田孝男氏」編の初刊に続く第2弾。勿論本著の主役は小泉元首相の脱原発論ではあるが、その主張を広め拡大するコメンテイターとして、4人の代表者のインタビュー記録、対談集も重ねて掲載している。其の4人とは毎日新聞政治部門専門編集委員の山田孝男氏、79代総理大臣細川護煕氏、城南信用金庫理事長吉原毅氏、元三菱銀行取締役NY支店長末吉竹次郎氏の面々である。
 多彩な4人である。どちらかというと、「脱原発」のイメージリーダーにはなりにくそうな人びとかもしれない。しかし皆「自分の持ち場」で「自分の言葉」で「脱原発」を語っている。小泉氏も、細川氏も決して「既成の政党レベル」での運動には距離を置いている。議員の立場を離れていることもあるが、「一市民の対場」で個人の視点から発信、行動することに力点を置いている。国民目線での主張が広まれば、政党、国も動かせる、というのが両氏の主張である。極めて正論と聞こえる。山田氏は脱原発小泉発言を世に広めた最初の報道関係者ということになる。吉原、末吉両氏は「金融業界」からの原発0を語る先駆者とも言えるであろうか。いずれにしても、これまで原発推進あるいは、脱原発に主体的ではなかった立場の人々が、3.11を契機として、「物申す」ようになったのである。特に小泉氏の「宣言」は政権中枢時代とは180度方向性を転換するものであり、過去の自分の姿勢を悔いての発言でもある。総理大臣経験者でさえ、「自分は間違っていた」と感じさせるほどのことが起こったのだ。これは明らかに「日本を変える動き」になる。これらの人々の言動が、広く庶民の日常を動かし、大きな国民運動に成長する可能性も十分秘めている。
 脱、反原発運動は新しい時代に入りつつあると思われる。今までの運動を継続するだけではなく、あらゆる立場の人間を巻き込み、新たな価値観から、本当の意味で「大衆行動」としての運動が始まりつつあるとは言えないだろうか。
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by tomcorder | 2014-05-05 21:24 | 日記