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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記7月31日(木)

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「ウィキリークスでここまで分かった世界の裏情勢」 <機密暴露の衝撃と舞台裏>                      宮崎正弘著   2011年2月刊

2011年の2月、3.11のちょうど1か月前に発刊された、ウィキリークスを通しての世界の情報事情の解説と日本の政治状況への痛烈な風刺。筆者の言葉より引用すれば・・・
「ウィキリークス事件は21世紀型情報戦争の幕開けを告げた。機密の暴露は政治の閉塞を突破し、偽善を同時に暴く機能を持ったが、これからの外交の機密の在り方を大きく変えるだろう。それがより安定をもたらすか、あるいは不安の方が多いか?ともかく<情報とは何か><情報戦略とはいかなるものか>の本質的な再考を迫ったのがウィキリークス事件である。」・・・・
確かにウィキリークスが世界に投げかけた衝撃は計り知れない。しかし膨大な情報の中身は
玉石混交の状態で、最高レベルの国家的秘密情報もあるがその割合は多くはない。逆にスキャンダルまがいのゴシップ的情報も膨大な量が流出した。まさに週刊誌レベルの話題も多い。従って、ウィキリークスのもたらした影響は功罪両面が指摘される。すべてが前向きな情報とは限らないし、立場によっては身の危険に曝される人種もあるという厳しい側面もある。
全てが肯定的とは言えないが、IT時代の到来はこれまで触れられることのできなかった機密事項も、決して永久保存はできない状況になってきたことを知らしめした。
 作者はそのことを具体的に示し、名言している。それはいかなる政治体制化にある国家においても、大差はない。そんな中、我が日本は「肥満した負け犬」「長期ビジョンを欠落した指導者」とのコメントが飛び交った。又米国の情報筋によれば、「日本は大した機密が存在しない」とも評されている。何とも情けない言葉」とも受け取れるが、最近は「秘密保護法」などが法制化され必ずしも我が国の方向性は好ましい方向に進んでいるようには見えない。その点作者の視点は、かなり特定方向に傾斜しているように感じられるし、きな臭い歴史観が見え隠れしている。情報戦が新たな戦争の火種にならぬよう、庶民は目を光らせなければならない。ウィキリークスのもたらした衝撃を、生かすも殺すも市民の姿勢にかかっているのではないだろうか。
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by tomcorder | 2014-07-31 22:41 | 日記