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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記8月2日(日)

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  「オスプレイとは何か40問40答」       松竹伸幸
                                 2012.9.20
オスプレイ=危険の代名詞。というイメージが大きいが、実際どれくらいの事故歴があるのだろうか。まず、<試作段階>では、
1992.7月  着陸直前出火、ポトマック川墜落。合計7名死亡し、1年間の飛行停止。
1994年   量産が認められ、運用評価をしながら調達中に
2000.4月  兵員輸送訓練時、急降下墜落。19名全員死亡
2000.12月  夜間飛行中墜落、4名全員死亡すべてのオスプレイの飛行停止措置。
2002年5月 停止措置解除
2005年   本格的調達開始 
2010.4月  アフガニスタン着陸中横転4名死亡
2012.4月  海兵隊モロッコで訓練中2名死亡
*米政府は最終2例をパイロットの人為ミスとして、機体に問題はないと7の見解を示している。*
 オスプレイとは簡単に言えば従来のヘリコプターの持つ機能に、滑空機能等の通常飛行機の機能を兼ね備えた軍用機である。ヘリコプターのように垂直離着陸が出来、「飛行機モード」になれば一般の飛行機のような高速で長距離の飛行が可能になる。つまり両方のいいとこどりで、軍用機として長らく米軍が待ち望んでいた機種である。紛争地で実践的に使える機種として期待が大きかった。しかし長所ばかりではなく、短所もある。オスプレーにはヘリコプターには供えられている「ローテーション機能」がないのだ。従っていったんエンジンが停止した場合、即墜落ということになり、極めて危険性が高いといえる。
このオスプレーには、主に海兵隊で使うMV-22と空軍で使うCV-22の2タイプがあり。後者は特殊作戦要因の輸送が任務である。
「オスプレイは危険だ」との声がよく聞かれるが、それに対し、米軍関係者や日本政府は「通常のヘリより10万飛行時間当たりの事故率は低い。」と主張し、オスプレイの安全性を強調している。しかし、この数字をよく見ると、前に示した死亡事故例のいくつかが含まれていなかったことが分かった。又重大な事故である「クラスA」の事故だけでなく、「クラスB」の事故で比較すれば、9機種平均2.07に対しオスプレー2.85となっており、「クラスC」に至っては平均4.85に対しオスプレー10.46になっている。つまり2倍以上もの結果がでているのだ。いくら「クラスC」と言っても、これが沖縄などの基地周辺の密集地で起きれば、「大惨事」になる危険性は十分あるのだ。
現在沖縄だけでなく日本各地の米軍および自衛隊基地にオスプレイの配置が拡張されようとしている。米軍の「低空飛行訓練ルート」は日本全土にわたって多数のパターンが設定されており、厚木の航空母艦や岩国から飛行訓練をおこなっている。反対の声が聞こえてはいるが、一たび事故が起こったとしても、日本の法律で裁判することさえできないのだ。「日米地位協定」が存在する限り、屈辱的な状況が続いており、「訓練空域については協定を結ぶことになっている」と地位協定にあるにも関わらず、日本政府は「軍隊の通常の活動に属すると思われる行動につきましては駐留を認められる結果として当然認められるものべきもの」と容認の立場をとっている。なんという「従属体質」なのか。また「実弾を伴わなければ日本の空のどこで訓練をしてもよく、陸地についてもオスプレイ程度の装備の変更は拒否できない」との見解を保持している。これが日本政府の基本姿勢なのだ。
 米軍の低空飛行訓練はドイツにおいても行われている。しかし、いくつかの制限事項が決められており、必ずドイツ国防大臣の了解を得た上で実行することになっている。ところが日本は全く違っていてアメリカに従順で、「いつどこでもやっていい」という状態がまかり通っている。アメリカ国内であれば環境アセスメントの実施があり住民の意見が反映されるのに、日本に対しては何も行われず、すべてのルートが夜昼構わず利用されている。
アメリカの軍事方針に異議を唱えることは、けっして特別なことではなく、いくつかの国が表明してきた。それによってアメリカとの関係が悪化してたとの例は聞いたことがなく、
アメリカとの違いを表明しても引き続き親密な外交関係を保っている国も複数存在する。それに反してわが日本は、世界の中でただ一国、アメリカの戦争に一度も異を唱えたことのない稀有な国だ。
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by tomcorder | 2015-08-02 16:01 | 日記