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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

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  「破綻するアメリカ 、壊れゆく世界」  ノームチョムスキー
                                              鈴木主税・浅岡政子訳  2008年10月刊

第2次世界大戦後、世界の覇権を握ったアメリカ大帝国ではあるが、21世紀に入り十数年経過した現在、民主主義の先進国としての肩書は大きく根底から覆されつつある。作者によればアメリカの「システム」は今や「破綻国家」の様相を呈している。すなわち、第一に自国民を暴力や破壊から守れないか、守ろうとする意志を持たないこと。第二に自分たちは国内法や国際法の枠外にあると思い込み、意のままに侵略し、暴力を行使して構わないと考える。さらに形の上では民主主義国の形態をとっているため、深刻な「民主主義の劣化」を招き、その実態を失う事になる。 という視点から、アメリカという国家の実態を鏡に映し出すように過去の事例から描き出そうとしいる。
 「テロとの戦い」という一大スローガンを掲げ、冷戦後の世界に「先行自衛」などという自己中心的な概念を一方的に広め、国連中心主義に真っ向から対立する軍事国家アメリカに対し、正に「ならず者国家」とはどの国なのか?と厳しく問いかけている。アメリカという国家の舵を取ってきた指導者、指導層の考えと、多くの市民の考える一般的「世論」との間には大きな「隔たり」があるという。国民の多くは、国際刑事裁判所と国際裁判所の裁定を受け入れるべきと考えているし、京都議定書にも署名すべきと考えている。又多くの国際紛争に対処するには「国連主導」とも考えているし、テロ戦争には外交手段で臨むべきとも考えている。あるいは国民の8割は皆保険制度を望んでいるという説もある。更には、国連安保理の拒否権を放棄することまでも考えているという。全く政府の方針とは食い違っている。大げさに言えば政府は「国民の望まない事」を実行しようとし、「国民の望む事」を無視するか、聞かないふりをしているのだという。・・・どこかの国とそっくりとの声も聞こえてくるが、アメリカの真似をしたがる国家なら、きっと同様の事態に陥ることは十分予測できる。
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by tomcorder | 2013-11-09 21:17 | 日記