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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

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   「老楽国家論」  <反アベノミクス的生き方のススメ>
                浜矩子   2013年11月刊

 時代を超え未来を投影するエコノミスト浜矩子の最新の一編。「老楽国家論」とはまた、年寄り臭い、モダンなセンスの対極を行くタイトルの付け方と一見受け止められそうである。しかしサブタイトルの、<反アベノミクス的生き方>を読めば、このタイトルはアベノミクスに対する「反語」であることを知ることができる。つまり、アベノミクスは「老楽」の対立概念して捉えている、ということである。老楽とはいかにも夢のなさそうな、活力に欠けるようなイメージの言葉であるが、いかにも作者の作戦というか、アベノミクスの本質を描き出すために探し出した、「執念」のこもった造語だということが、本書を読み通せばよくわかるのである。
作者に言わせれば老楽の対極にあるアベノミクスの概要は「若くて、エネルギッシュ」で競争に打ち勝とうとする闘争心丸出しで脂ぎっているという。時代を冷静に分析すれば日本はもう猛烈な競争に勝つための手段も場所も物もなく日本を取り巻く状況もすっかり様変わりしている。時代が変わっているのに昔のような筋肉マンのような経済体質を目ざすこと自体が、時代錯誤であり現実無視でもあるという。「夢よもう一度」と力づくで経済を動かそうとするのは余りにも「若い、稚拙な考え」と作者はいいたいのであろう。アベノミクスの各所に現れるキーワードを読み解けば、いかに現政権が向かおうとしている方向が、世界の情勢のなかで独りよがりの読みをしているかがわかる。じっくりと作者特有の「しゃれ」と「皮肉」で読者の「知性」を心地よく刺激してくれる。まさに[浜矩子」=「反骨のエンタテイナー]の臭いさえする。
 力を抜き、浜文学ともいうべき,個性敵な比喩や,独創的空間を描き出し、世界の国々の特徴さえアニメでも見ているかのように、大胆なタッチで寸評し、目指すべき国家像を探し出すべく論を進めている。
幅広い内容を、飽きさせることなく、しかも基本的経済用語、経済視点を初心者向けに解説しながら、全体の方向をめざす方向に進めている。まことに器用で贅沢な、書きっぷりである。
氏は「エコノミスト」という肩書きで紹介されているが、読んでいるうちに「経済を題材」に扱う「創作作家」のような印象さえする。
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by tomcorder | 2014-03-12 23:04 | 日記

「大震災のなかでー私たちは何をなすべきか」
                   内橋克人、他  2011年6月刊

3.11の大震災のあと、内橋克人氏以下様々な分野の論陣が震災後のあり方を語ったものを編集、編成したもの。例を示せば・・・
・私らは犠牲者に見つめられている(大江健三郎)・原発震災と日本(柄谷行人)・大阪の読売新聞(中井久夫)・想定外の大震災とは(竹内啓)・・・大規模な人権侵害が民主的に行われている(三好春樹)・被災地には生活が続いている(湯浅誠)・後戻りする復旧でなく新しい復興計画を(金子勝)・危険社会から安全・安心社会を目指して(河田恵照)
等々。
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by tomcorder | 2014-03-06 18:58 | 日記