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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記1月13日(日)

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 「原発をやめる100の理由」 <エコ電力で起業したドイツ・シェーナウ村と私たち>
                    日本版製作委員会・西尾漠監修     2012年9月刊

 ドイツの小さな村シェーナウの人びとが、チェルノブイリ事故後、自然エネルギーの電力会社を立ち上げた。今やドイツ全土で13万戸の顧客を抱えるまでに。本書は彼らの電力会社が、客に働きかけるために配布している冊子に「日本の実情」を付け加えたものだ。
 国が違っても、原発を推進する側の考えややり方は共通するところが多い。しかし、それに対して原発をなくそうとする動きは、ドイツとは温度差があるようだ。ドイツでは福島原発事故のあと、「脱原発」に国を挙げて舵を切った。それには民間レベルでの根強い運動と地道な取り組みがあったからだ。一人一人の声をつなげるしたたかな、市民の「行動力」と「判断力」が積み上げられて「国」を動かしたのだ。現状では日本はまだそこまでの状況は生まれていない。それどころか逆旋回しそうな雰囲気さえ感じられる日々の政治状況である。しかし
確実に、原発の実態を見つめ、あるべき方向に向かおうとする市民の声は「確実に」歩みだしている。この寒空の下でも「意思」をもった市民は、黙々と抗議行動に結集している。おそらくこの動きは、多少の揺れはあったにしても、大筋では前へ向かって進み続けている。今年も一歩一歩この声は拡大して行くに違いない。そうでなければわが国に未来はあり得ない。近い将来必ず実を結ぶ日が来るるだろう。ドイツのこの村の人々のように。
by tomcorder | 2013-01-13 23:12 | 日記

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