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渡霧吐夢世界

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薄暗く不透明な世に一条の光を求める一こま

読書日記5月1日(木)

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<小泉純一郎の>「原発ゼロ」 毎日新聞専門編集委員 山田孝男    2013年12月刊
 著者山田孝男氏は1952年生まれの毎日新聞専門編集委員。2007年10月より現職にあり、人気政治コラム「風知草」を連載している。自身が語っているように、小泉純一郎氏と同じように3.11以降の「にわか脱原発派」としての立ち位置から、「小泉劇場」の解説と作者の脱原発への基本的なスタンスを、裏話を秘めながら、小泉純一郎版「脱原発論」にスポットライトをあて、わかりやすく、原発0への行程をアナウンスしている。
東京都知事選に先立ち、小泉純一郎氏は自民党の中では数少ない「脱原発論者」として話題をまき、世間の関心を集めた。自分が政権の中枢に位置していた時には間違いなく「原発推進側」に位置し、その「ど真中」から原発を邁進する政策を継続した。その張本人が、3.11を契機として、180度方向を転換したのであるから、その「変身」ぶりには、数々の批判や懐疑の念が付きまとうのも、無理はないだろう。そういう私自身も、小泉氏の発言を聞いた時、素直に、すばやく「同意」する気にはなれなかった。では、「小泉発言は間違っている」のだろうか。
 支持、不支持は一時置いておくにしても、小泉語録を紐解くと・・・「(原発は)クリーンだ、コストが安い?とんでもねー。電事連の資料ありゃ何だよ。あんなもの信じる人ほとんどいないよ。」2013.8.13「ヨーロッパはドイツが、アジアは日本が引っ張る。原発0でも経済成長できることを見せればよい。」10.8何と読売が「批判」した。又10.29には「郵政民営化などの比ではない。壮大な夢のある事業」「総理が必要といったから、声が上がらない。総理が0と言えば良い。一人でもやるという心構えが大事」・・・・と続けると、言っていることは「極めてまとも」だ。そして何よりその姿勢が「前向き」だ「総理が決断すりゃできる」と言って暗に「安倍は肝っ玉が小さい」と批判しているのだ。確かに、安倍首相が「脱原発に踏み込む」と宣言すれば「支持率」は今以上に「急上昇」することは予測できる。小泉の言うように、「安定政権」を目指すなら、これ以上位の選択はないのだ。確かに「財界」の「許可」が出るかは疑問だが、「政権強化」に拘るのならこれ以上の「政策」はないのだ。ドイツのメルケル氏の判断を真似るわけでもないが、自民党が小泉氏の意見に耳を傾ければ、「再生エネルギーの効率化」に向かい、我が国は「新しいステージ」に足を踏み入れることも可能なのだ。
もんじゅ、そして最終処分場の問題、と致命的な病理に蝕まれる運命にある、原発依存社会に決別を決意しない限り、未来への展望は開けない。確かに小泉発言はぶれていない。過去の政治的清算は別件として置くにしても、こと原発に関しては正論を続けていると見るのは間違いだろうか。目指す方向が拡散しない限り、耳を貸しても良いのではないか?
by tomcorder | 2014-05-01 23:24 | 日記

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